iroiro_mangoの思い込みブログ

思い込みって・・・オムツ八枚重ね履きの術

7年目の広島市の土砂災害

2021年8月に入り、中旬以降の中国地方は断続的に雨が降り続き、災害の危険性が高まっています。この後、下旬ごろまで再び雨が強まる恐れがある広島市ですが、安佐南区安佐北区で災害関連死を含む77人が亡くなった2014年8月の広島土砂災害の発生から20日で7年となりました。

 

2014年8月20日に発生した安佐南区安佐北区の土砂災害を経て、当時悲惨さを目の当たりにしながらも、今なお自身に存在している「でもきっと大丈夫」という無責任な気持ちに、心から怖さを感じています。

 

自宅から少し目線をずらせば、山肌の崩落により、見るも無惨な土砂災害の現場となり、見慣れた光景は跡形もなく無くなり、凄惨さだけが存在する初めての出来事に、激しい衝撃を受け、「これからは、緊急事態に常日頃から備えなきゃ」との意識がたしかに芽生えたはずでした。

にも関わらず、早い段階で、「これまでも大丈夫だったから、きっと大丈夫」という全く根拠のない思考が、7年という時間の中で、私自身の危機感から、すり替わってしまっていることに、ことある毎に驚愕します。

この節目に際して、この日も改めて感じました。

 

こんな思いは、命の危機を招きかねないことだから、このままではいけない、そう気付いているにも関わらず、それでもやはり、心の何処かで

「まぁ、そうは言っても、なんだかんだと色々あったけど、今まで大丈夫だったんだから、きっと大丈夫なんじゃないの」

と、たかをくくっている私がいます。

人とは都合の悪い記憶は、事更に早く忘却し、記憶をすり替えて存続してきた生き物なのだと痛感します。

 

決して、緩めてはならない大切な危機管理なのですが、人間とは何とも愚かで、怠惰な感情に支配された生き物ではないかと、つくづく情けなくもなります。

 

まだ、大丈夫。

 

そんな、思い込みによる気の緩みが、いつしか私自身を追い込み、身近な存在の人たちの辛い体験に繋がってしまったとすれば、それはそれで後悔の渦に浸りきることでしょう。そこまで、解っているのに、その上でも大丈夫と考えるのは、本当に排除した方が明らかに賢明です。

 

ここ数年の間に、すっかり様変わりしたお天気模様、毎年のように、何処かで発生する土砂災害や上陸する多くの台風、強大な爆弾低気圧など、いつどこで様々な災害が起きてもおかしくない状況が、広範囲で高確率なのだと、専門家の方々が、口を揃えておっしゃるこのご時世に、よくもぬけぬけと大丈夫だと言い放てるのかと、我ながら愚かさを隠しきれません。

 

未だ、しばらく大気が不安定な為、気を抜けない状況には変わりありませんが、2014年の災害後に建設された砂防ダムのおかげで、今回の長雨の影響は、今の所、大きな混乱もなく、胸をなでおろしております。

 

今年もまた、8月20日を迎え、改めてこの災害でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りし、これまでの災害を教訓に、命を守るための避難行動が求められている昨今、今後の危機管理意識の改革、継続することを今年もまた誓い直しました。